こんにちは。ミシンと一緒に楽しい毎日手芸ミシン男児 運営者の「ミシン男児」です。
ミシンのボビンが回らないと、下糸が出てこない・下糸が上がらない・空縫いになる・糸が絡む…って感じで、一気にテンション下がりますよね。あなたのそのモヤモヤ、めちゃ分かります。
この記事では、ボビンケースの入れ方、上糸と天びんの通し方、はずみ車で下糸を引き上げる手順、水平釜と縦釜の違い、釜ずれやタイミング不良の見分け方、さらに掃除で糸くずやホコリを除去するコツ、下糸巻き不良の落とし穴まで、順番に切り分けできるようにまとめます。
- ボビンが回らないときの原因の切り分け方
- 縦釜・水平釜での正しい下糸セット手順
- 空縫い・糸絡みを最短で直すチェック順
- 掃除・注油・修理相談の判断基準
ミシンのボビンが回らない原因
ここでは「なぜボビンが回らなく見えるのか」「なぜ下糸が拾えないのか」を、よくある順に並べていきます。原因は1つじゃなくて、複数が重なっていることも多いので、一個ずつ潰すのがコツです。
下糸が出てこない原因
まず大前提として、縫っている最中の下糸(ボビン糸)は、上糸に引っ張られて少しずつ送り出されます。だから「ボビンが回らない=壊れた」ではなく、単純に下糸が引っ張られていない状態になっているだけのケースが多いです。
まず押さえる考え方:ボビンは“勝手に”回らない
ここ、初見だと引っかかりやすいんですが、下糸はモーターで回して出しているわけじゃないんですよ。上糸が針穴を通って布の下に入り、釜(フック)がその上糸をすくい、できた輪にボビン糸が絡むことで縫い目ができます。つまり、上糸が正しく引かれていないと、下糸も動かない。だから「ボビンが回らない=下糸側の問題」じゃないことが普通にあります。
下糸が出てこない原因の“あるある”
下糸が出てこないときは、だいたい次のどれかに当たります。私はこの順で潰すと早いかなと思います。
下糸が出てこないときの定番チェック
- ボビンが空、または巻きがスカスカで引っ掛かっている
- ボビンの向きが逆で、溝に糸が入っていない
- ボビンケース(縦釜)が最後までハマっていない
- 上糸が天びん・糸調子に入っておらず、下糸を引けていない
- 下糸巻きモードのままで縫っている
特に多いのは「溝に糸が入ってない」
特に多いのは、ボビンは入ってるのに溝に糸が入ってないパターン。水平釜は「入れたつもり」でも溝から外れてることがあるんですよ。糸が釜のガイド溝に沿って走っていないと、糸が引っ張られた瞬間にガクッと噛んで止まったり、逆にスルスル出すぎて鳥の巣になったりします。
確認のコツ:糸を軽く引いたときの抵抗感
私はボビンを入れたら必ず、糸端を軽く引きます。ここで「スーッと軽すぎる」「ゴリッと重い」「途中で止まる」なら、だいたい何かズレています。理想は、一定の軽い抵抗でスーッと出る感じ。縦釜のボビンケースも同じで、糸調子バネの下を通っていれば、一定の抵抗が出ます。
下糸が拾えない・上がらないの深掘り
もう少し「下糸が拾えない・上がらない」を深掘りしたい場合は、サイト内の記事も役に立つはずです。ミシン下糸がすくえない直し方に、釜周りのチェックや戻し方を整理しています。
安全と自己判断のお願い
作業は必ず電源を切って行ってください。手順の細部は機種で違うので、正確な情報は取扱説明書やメーカー公式サイトをご確認ください。分解が必要そう、異音がする、動きが重い場合は無理せず専門家へ。最終的な判断は専門家にご相談ください。
空縫いと糸絡みの確認
「縫えない」と一口に言っても、症状で当たりが変わります。私はまず空縫いなのか、糸絡み(鳥の巣)なのかを見ます。ここを見誤ると、掃除しても直らない・糸を替えても直らないみたいに、ずっと遠回りしがちなんですよね。あなたも「どっちなんだ…?」って迷うはずなので、症状をもう少し細かく切り分けましょう。
空縫いっぽいときに見えるサイン
針は上下してるのに縫い目ができない、布に穴だけ空く、下糸が一度も上がってこない。こういうときは、ボビンのセットミス・釜周りの糸くず・釜ずれ(タイミング)あたりを疑います。
- 上糸を引いても下糸が出てこない(下糸が引き上がらない)
- 針穴から上糸は出ているのに、縫い目が一切できない
- 縫い始めだけでなく、ずっと空縫いが続く
糸絡みっぽいときに見えるサイン
裏側がモジャモジャ、針板の下に糸が団子。これは「ボビンが回らない」というより、上糸側が暴れて下に吸い込まれてることが多いです。押さえ金が上がったまま縫い始めた、上糸が天びんから外れている、糸調子が乗っていない…などが定番ですね。
- スタート直後だけ鳥の巣になりやすい
- 上糸が針板下で固まり、布が進まなくなる
- 押さえ金を上げた瞬間、糸が一気に緩む
私の切り分け順
迷ったら、押さえ金が下がっているか → 上糸をかけ直す → ボビンの向きと溝 → 釜周りの掃除の順に戻すと、沼りにくいですよ。
“空縫い”と“糸絡み”で、直す順番が変わる
空縫いの場合は「下糸が拾えていない」ので、下糸側(ボビン・釜・タイミング)に寄せて確認します。逆に糸絡みは「上糸が制御されていない」ことが多いので、まず上糸かけ直し・押さえ金・糸調子の順に戻すのが早いです。つまり、同じ“縫えない”でも、やることが違うんですよ。
縫い始めの鳥の巣は「糸端」と「下糸引き上げ」が効く
縫い始めがぐちゃっとなりやすいなら、縫い始めの上糸・下糸の糸端を後ろに揃えて数針がかなり効きます。あと、下糸を引き上げるタイプの機種は、引き上げずに踏むと高確率で絡みます。こういう基本だけで解決することも多いので、落ち着いて見ていきましょう。
縫い始めだけぐちゃぐちゃになりやすい人は、原因と直し方をまとめた記事もどうぞ。ミシン縫い始めがぐちゃぐちゃ?原因と直し方に、スタート時のコツも入れています。
迷ったらここだけ
空縫い=下糸が拾えてない、糸絡み=上糸が暴れてる。この2つの見方ができると、次の一手がかなり正確になります。
ボビンケースのセットミス
縦釜(垂直釜)でボビンケースを使うタイプは、セットがちょっとでも甘いと、下糸を拾えない・空縫いになることがあります。ポイントは最後までハマっているかです。ここ、気になりますよね。だって「入ってるように見える」のに縫えないんだもん、ってなるやつです。
縦釜:ボビンケースが“座っていない”と起こること
縦釜は、ボビンケースの位置が少しズレただけで、釜が上糸をすくう動きに干渉したり、下糸が引き出せなくなったりします。結果として「ボビンが回らない」「下糸が出てこない」みたいに見えます。さらに悪いと、針がケースに当たって針折れにもつながるので、セットは丁寧にいきたいところです。
縦釜でよくあるミス
- ボビンケースが斜めに入っている(カチッと決まってない)
- 糸をケースの溝に通しておらず、板バネに入っていない
- ケースの向きが違う(回転止め側がズレる)
縦釜のチェック方法:指で軽く動かしてみる
ケースを入れたあと、ケースが“浮いている”と、軽く触っただけでガタつきます。正しく座ると、無理に動かない感じになります。機種によってはラッチ(爪)付きで、挿入中だけ持ちやすくする仕組みですが、そこで「爪を立てたまま縫う」みたいなミスも起きがちです。基本は、説明書通りの状態に戻すのが一番安全です。
水平釜:ボビンは簡単だけど、簡単ゆえの罠がある
水平釜(上から入れるタイプ)はボビンケースが無いぶん楽なんですが、代わりに「糸が溝に入ってない」「カバーに噛んでる」「内釜がズレてる」みたいな、見落としが起きやすいです。見た目でOKに見えるのが罠なんですよね。
水平釜でよくあるミス
- ボビンの向きが逆(糸の出る方向が合ってない)
- 糸をガイド溝に通していない
- 釜カバーの閉め方が甘く、糸が噛んでいる
ケース・ボビンの互換品にも注意
地味に効いてくるのが、ボビンやボビンケースの互換品問題です。見た目が似ていても、厚みや高さが微妙に違うと回転が重くなったり、糸が引っ掛かったりします。長年使って摩耗したケースも同じで、溝が削れて糸が引っかかることがあります。もし「急に調子が悪くなった」なら、針・ボビン・ケースの消耗も視野に入れてOKです。
注意
無理に踏み続けると、針板の下で糸が固まって、ケースや釜に傷が入ることがあります。違和感が出たら、いったん止めて電源オフで確認しましょう。
ボビンケースの“戻しポイント”
- 縦釜:ケースがカチッと座って、ガタつかない
- 水平釜:糸がガイド溝に沿って、カバーに噛んでいない
- 共通:糸を軽く引いて、一定の抵抗でスーッと出る
上糸と天びんの通し忘れ
「ボビンが回らない」って感じる原因が、実は上糸側にあることも多いです。上糸が天びんや糸調子に入っていないと、縫っている最中に上糸がうまく引かれず、結果として下糸も安定して引き上げられません。ここは本当に多いです。あなたが丁寧にボビンを入れ直しても直らないとき、犯人はだいたいこっちだったりします。
押さえ金が上がったままだと、糸調子が効かない
まず最重要。押さえ金が上がっていると、糸調子のテンションディスクが開いて、糸がスルスル抜けます。つまり縫うときに糸が制御されない。結果、下糸側に上糸が吸い込まれて鳥の巣になったり、縫い目が不安定になったりします。だから「縫うときは押さえ金を下げる」「糸を通すときは押さえ金を上げる」が基本です。
上糸かけ直しのコツ
私は、上糸は押さえ金を上げた状態でかけ直します。押さえ金が上がると糸調子のテンションディスクが開いて、糸が正しく入りやすいんですよ。
- 針と天びんを最上位置にする(はずみ車を手前に回す)
- 押さえ金を上げる
- ガイド→糸調子→天びん→針穴の順に、説明書通りに通す
“天びんに入ってない”の見分け方
天びん(天秤)に糸がうまく入ってないと、縫い始めでガタついたり、糸が跳ねて絡んだりします。見分け方は、はずみ車を手で回して針を上下させたとき、上糸がスムーズに引かれて戻るか。途中で糸が引っかかる、糸がたわむ、ギギッと音がするなら、糸道のどこかが怪しいです。糸がガイドから外れていないか、糸掛け順が飛んでないかも見ます。
糸調子を触る前にやること
トラブルのとき、糸調子ダイヤルをいじりたくなるんですが、私は最初は触りません。まず「上糸の掛け直し」「針の交換」「ボビンの入れ直し」をやって、それでも変なら糸調子を少しずつ。糸調子は“結果”としてズレることが多く、原因の修正が先なんですよ。
ワンポイント
途中で「糸がどこかに引っ掛かってる感」があるなら、そこで無理に引かず、いったん全部抜いてやり直すほうが早いです。部分修正は沼りやすいです。
上糸が怪しいときの最短ルート
- 押さえ金を上げて上糸を掛け直す
- 針を新品に替える(曲がり・先端摩耗は見落としがち)
- 縫う前に下糸を引き上げ、糸端を後ろへ揃える
この3つだけで、鳥の巣はかなりの確率で落ち着きます。
釜ずれやタイミング不良
ここまでの「セット・かけ直し・掃除」をやっても空縫いが続くなら、釜ずれやタイミング不良の可能性が上がります。これは針が下りた瞬間に、釜(フック)が上糸をすくうタイミングがズレている状態ですね。正直ここは、家庭で無理に直そうとして悪化することもあるので、見極めが大事です。
タイミング不良って、何が起きてる?
縫い目は「針が布を貫通して上糸が輪を作る→釜がその輪を拾う→ボビン糸と絡む」というリレーで出来ています。釜が輪を拾う瞬間が遅れたり早すぎたりすると、輪に届かず空振りします。結果として、縫い目ができず空縫いになる。これがタイミング不良のイメージです。
釜ずれを疑う前に、まず“針”を疑う
タイミング不良っぽく見えて、実は針が原因のこともあります。針が曲がっている、規格が合ってない、付け方が浅い(奥まで刺さっていない)、針の向きが違う。これだけで釜が輪を拾いにくくなります。だから私は、釜を疑う前に必ず針を新品に替えます。安いし、影響が大きいからです。
自分で触るのは“見える範囲まで”が基本
釜周りを開けて糸くず除去まではOKでも、タイミング調整は機種ごとに手順も工具も違います。締め付けトルクや位置決めも関わるので、知識がない状態で触ると、かえって縫えなくなることがあります。あなたが安全に復旧するなら、ここは線引きした方が良いです。
自分で触れる範囲は機種によって違いますし、無理に分解すると悪化することもあります。私は次のようなサインがあったら、深追いせず相談をおすすめします。
修理相談の目安(一般的)
- 針を新品にしても、下糸がまったく拾えない
- はずみ車が重い・引っ掛かる・異音がする
- 釜周りに金属音、針が当たる感じがある
- ケースや釜に欠け・変形が見える
正確な診断はメーカーサポートや修理店が確実です。判断に迷う場合は、最終的な判断は専門家にご相談ください。
切り分け表:原因に当たりをつける
| 症状 | まず疑う場所 | 優先アクション |
|---|---|---|
| 下糸が上がらない | ボビン向き・溝・ケース | 下糸セットをやり直す |
| 裏がモジャモジャ | 押さえ金・上糸かけ | 上糸をかけ直す |
| はずみ車が重い | 釜周りの糸詰まり | 電源オフで掃除する |
| 何をしても空縫い | 釜ずれ・タイミング | 無理せず修理相談 |
ミシンのボビンが回らない対処
ここからは「具体的にどう直すか」を、作業手順としてまとめます。ポイントは、電源オフで安全に、そしてリセットして最初から。焦って部分いじりすると、だいたい遠回りになります。
縦釜・水平釜の入れ方
ボビンの向きは、釜の種類で変わります。ここは機種差があるので、最終的には取扱説明書が正解です。とはいえ、初心者の人が迷いやすいポイントを押さえるだけで、だいぶ復旧が早くなります。
作業前の共通準備:ここを飛ばすとやり直しが増える
私は下糸セット前に必ず「針と天びんを上」「押さえ金を上」「電源オフ」をセットにします。理由はシンプルで、糸が引っかかったり、手が針に当たったり、途中で糸が緩んだりしやすいから。安全面でも、作業のスムーズさでも、先に整えるのが得です。
縦釜(ボビンケースあり)の基本
- 電源オフ、押さえ金を上げる
- ボビンケースにボビンを入れ、糸を溝→板バネの下へ通す
- 糸端を10cmくらい出しておく(目安)
- ケースを釜にまっすぐ入れて、最後まで固定する
ケースが途中で止まる感じなら、無理に押さずにいったん抜いてやり直すのが安全です。斜めに押し込むと、ケースや釜に傷がつくこともあるので、ここは丁寧にいきましょう。
縦釜のコツ:糸を“バネの下”に確実に通す
縦釜のボビンケースは、溝に糸を入れただけだとダメで、糸調子バネの下を通して初めて安定します。通っていないと、糸が暴れて絡んだり、逆に引っ張っても出てこなかったりします。糸端を引いたときに一定の抵抗があるか、ここでチェックできます。
水平釜(上から入れる)の基本
- 釜カバーを開けて、ボビンを正しい向きでセットする
- 糸をガイド溝に通して、カバーを閉じる
- 糸を軽く引いて、スムーズに出るか確認する
水平釜のコツ:溝に沿って“糸が走る道”を作る
水平釜は、糸がガイド溝に沿って走っていないと、縫い始めで一気に噛んだり、下で糸が固まったりします。カバーを閉じるときに糸を噛んでいないかも大事で、噛むと「ボビンが回らない」ような症状になります。糸端を軽く引いて、スムーズに出るならだいたいOKです。
ここだけ覚えると強い
糸が「溝に入っているか」と、ケースが「最後までハマっているか」。この2点が決まると一気に安定します。
下糸セット後の確認チェック
| チェック項目 | OKの状態 | NGのサイン |
|---|---|---|
| 糸を軽く引く | 一定の抵抗でスーッ | 軽すぎる/重い/途中で止まる |
| カバーやケース | ガタつかず固定 | 斜め/浮く/閉まらない |
| 糸の位置 | 溝・バネ下に通る | 溝から外れてる/噛んでる |
はずみ車で下糸を引き上げ
縫い始める前に、下糸を引き上げる動作が必要な機種は多いです。ボビンが回らないときも、この作業で「あ、拾えるじゃん」と復活することがあります。逆に言うと、下糸を引き上げる前提の機種でそれを飛ばすと、空縫いや糸絡みが起きやすいんですよね。
なぜ下糸を引き上げる必要があるの?
針板の下に下糸が隠れている状態だと、縫い始めの数針で糸が安定せず、上糸が下に吸い込まれたり、下糸が拾えなかったりします。下糸を一度引き上げて、上糸と下糸の糸端を揃えてから縫い始めると、スタートが安定します。特に薄地やつるつるした布ほど効果が出ます。
下糸を引き上げる手順(一般的)
- 押さえ金を上げる
- 上糸の端を軽く持つ(引っ張りすぎない)
- はずみ車を必ず手前に回して、針を一回下げて上げる
- 針穴のあたりから下糸の輪が出たら、引き出して糸端を整える
ここで詰まりやすいポイント
- 上糸を強く引きすぎて、輪が引きちぎれる
- 針が最上位置じゃなく、天びんが中途半端で輪ができない
- 下糸が釜の溝に入っておらず、そもそも引き上げられない
上糸は“軽く”持つのがコツです。ピンと張らず、ふわっとテンションをかけるくらい。輪が見えたら、ピンセットでつまんで引き出してOKです。
注意
はずみ車を逆方向に回すと、糸が絡む原因になることがあります。正しい回転方向は機種で違う場合もあるので、取扱説明書やメーカー公式サイトをご確認ください。
縫い始めの安定セット
下糸を引き上げたら、上糸・下糸の糸端を押さえ金の下を通して後ろへ揃えて、最初の2〜3針はゆっくり。これだけで鳥の巣が激減します。
掃除で糸くずとホコリ除去
ボビン周りは、糸くずとホコリが溜まりやすい場所です。ここが詰まると、糸の通りが悪くなって「下糸が出てこない」「回転が重い」につながります。しかも、目に見える糸くずだけじゃなく、ワックスや細かい繊維くずが“膜”みたいに溜まって、じわじわ糸調子を狂わせることもあります。
掃除で改善する典型例
私の感覚だと、「急に下糸が上がらなくなった」「下側が絡みやすくなった」「はずみ車がちょっと重い」みたいな症状は、掃除で復活する確率が高いです。特に厚地を縫った後、フリースやタオルみたいな毛羽立つ布を縫った後は、釜周りに想像以上にホコリが溜まります。
掃除する場所(定番)
- ボビンケースの板バネ付近(糸が通る溝)
- 釜の回転部の溝(黒ずみや糸片が残りやすい)
- 針板の裏側(布くずが溜まりやすい)
道具は“専用品じゃなくてもOK”だけど、硬いものは避ける
私は、ミシンブラシや綿棒、ピンセットで「見える範囲」を丁寧にやります。エアダスターは便利だけど、強く吹くと奥へ押し込むこともあるので、使うならやさしめが安心です。釜やボビンケースの糸道は繊細なので、ドライバー先端みたいな硬いものでガリガリやるのは避けてください。傷がつくと糸が引っかかりやすくなります。
掃除後チェック
ケースを戻す前に、はずみ車を回して「釜がスムーズか」を軽く確認。引っ掛かりがあるなら、まだ糸片が残っている可能性があります。
メーカー公式の案内も“定期清掃”を推奨
釜には糸くずやほこりがたまりやすく、縫製不良の原因になることがあるので、定期的な掃除が推奨されています。手順は機種ごとに差があるので、あなたの機種の公式案内を一度確認しておくと安心です。
掃除の頻度の目安
- 毛羽立つ布(フリース・タオルなど)を縫った後:できれば毎回
- 普通の布を少し縫う程度:ボビン交換のタイミングで軽く
- 糸切れ・糸絡みが増えた:まず釜周り清掃から
あくまで一般的な目安です。正確なメンテ頻度は取扱説明書やメーカー公式サイトをご確認ください。
注油と部品交換の目安
掃除しても動きが渋いとき、金属部品の乾きや軽い固着が原因のこともあります。ミシン油を使う場合は、入れすぎないが鉄則です。油って、少ないと不安で足したくなるんですが、足しすぎると糸や布に移って汚れの原因になります。特に淡色の布を縫う人は要注意です。
注油の考え方(一般的な目安)
金属同士が擦れる場所に少量、が基本です。ただし水平釜タイプは「注油不要」または「指定箇所以外はNG」の機種もあるので、必ず説明書を見てください。油が多いと、糸や布を汚す原因にもなります。
注油するなら“釜の動きが渋いとき”に限定して少量
私が注油を考えるのは、掃除してもはずみ車が重い、釜がシャリシャリする、回転がスムーズじゃないとき。逆に、普通に軽く回るなら無理に油を足さなくてOKです。油は万能薬じゃなくて、必要なときに必要な量を、が一番トラブルが少ないです。
部品交換を考えるサイン
- ボビンやボビンケースにヒビ・欠け・変形がある
- ケースの溝が削れて糸が引っ掛かる
- 針が曲がっている、針先が丸い(交換して改善することが多い)
“消耗品”を先に疑うと復旧が速い
針は消耗品ですし、ボビンやケースも長年使うと摩耗します。針が曲がると、釜が上糸を拾う輪の位置が変わってしまって、空縫いや糸飛びにつながることがあります。ケースの溝が荒れていると糸が引っかかり、下糸の出方が不安定になります。こういうのは、調整より先に交換したほうが早い場合が多いです。
費用の話は「目安」だけで動かないでOK
修理や部品の費用は機種・症状・地域で変わります。断定せず、見積もりやメーカー案内を確認してから判断するのが安心です。正確な情報は取扱説明書やメーカー公式サイトをご確認ください。
私のおすすめ判断
- まず針交換(安くて効果が大きい)
- 次にボビン・ケースの状態確認(ヒビ・欠け・摩耗)
- 掃除しても重い/異音があるなら無理せず相談
“安いところから潰す”が、結局いちばん早いですよ。
下糸巻き不良は修理相談
ボビンが回らない問題が「縫うとき」ではなく「下糸巻き」のときに起きる場合、原因が別ラインです。よくあるのは、糸の掛け方ミスで巻き軸に糸が絡んで空回り、または下糸巻きのクラッチ(切替)が戻っていないパターン。ここも、焦ると絡みが増えるので、いったん落ち着いて“巻けない理由”を切り分けましょう。
まず確認すること
- 下糸巻き用の糸掛けルートが合っているか
- 糸端がボビン穴に通っていて、最初の数回転が安定しているか
- 下糸巻きモードの切替が「縫い」に戻っているか
下糸巻きが空回りする“ありがち原因”
下糸巻きは、最初の固定が甘いと糸がボビンに噛まず、回っているのに巻けない(空回り)になります。ボビン穴に糸端を通して、最初の数回転は手で軽く押さえると安定します。また、糸案内(テンション)を通していないと、糸がたるんで絡みやすいです。ここは説明書のルートが正解なので、見ながら合わせましょう。
巻きが乱れる・途中で止まるときの追加チェック
- 糸こま(スプール)が引っかかっていないか(キャップの付け方など)
- 糸がどこかで引っ掛かり、急にテンションが上がっていないか
- ボビンが規格違いで、軸にうまく固定できていないか
地味に多いのが、ボビンの規格違いです。高さや穴径が合わないと、巻き軸にうまく固定できず滑ります。「前は巻けたのに急に巻けない」なら、違うボビンが混ざってないか見てみてください。
巻き機構のトラブルは無理しないのが正解
それでも改善しない、巻き軸が滑る、異音がする、部品の割れが見える…このあたりは無理しないで相談が安心です。下糸巻きは内部の切替やゴム部品(摩擦で回す仕組み)が関わる機種もあるので、分解より点検が安全です。正確な情報は取扱説明書やメーカー公式サイトをご確認ください。判断に迷う場合は、最終的な判断は専門家にご相談ください。
安全面の注意
下糸巻き中に糸が絡んだ状態で無理に回すと、糸が内部に食い込んで外しづらくなることがあります。絡みを見つけたら、いったん停止→電源オフ→糸をほどくの順でいきましょう。
ミシンのボビンが回らないまとめ
ミシンのボビンが回らないと感じたとき、まずは「本当に回らない(機械の問題)なのか」「下糸が引っ張られていない(セットや糸掛けの問題)なのか」を切り分けるのが近道です。ここができるだけで、対処の精度がグッと上がります。あなたの時間も布も守れます。
私のおすすめ手順:リセットして戻す
私のおすすめは、電源オフで安全を確保してから、上糸をかけ直す → 下糸を入れ直す → はずみ車で下糸を引き上げる → 釜周りを掃除の順でリセットすること。これで直るケース、かなり多いです。特に「どこを触ったか分からなくなった」状態のときは、部分修正よりリセットが勝ちます。
直らないときは“線引き”が大事
それでも空縫いが続く、はずみ車が重い、異音がするなどのサインがあるなら、釜ずれやタイミング不良の可能性もあります。無理に分解せず、購入店やメーカーサポート、修理の専門家に相談してください。これは脅しじゃなくて、釜周りはミシンの心臓部で、ズレると連鎖的に不具合が増えることがあるからです。
最後に一言
ボビンが回らない系のトラブルは、だいたい糸の通り道とセットの座りに原因があります。焦るほど沼るので、あなたのペースで一個ずつ確認していきましょう。
あなたのミシンがまた気持ちよく縫える状態に戻りますように。困ったら、焦らず一つずつ、です。

