こんにちは。ミシンと一緒に楽しい毎日手芸ミシン男児 運営者の「ミシン男児」です。
ミシンのステッチのやり方って、最初はシンプルに見えるのに、いざ縫うとミシンステッチのコツが分からなくて迷いません?ミシンでまっすぐ縫う方法が知りたい、ミシンのカーブ縫い方が難しい、ミシンの角の縫い方でガクッとなる、ミシンの縫い目種類が多くて混乱する……ここ、気になりますよね。
さらに、ミシン押さえの使い方やミシン糸調子の合わせ方が曖昧だと、ミシン糸が絡まる原因が起きたり、ミシン縫い目が飛ぶ対処に追われたりして、せっかくのやる気がスン…ってなりがちです。この記事では、ミシンのステッチのやり方を「基本→応用→トラブル対策→初心者簡単作品」まで、あなたが手を動かしながら身につけられる順番でまとめます。
読み終わるころには、縫う前の準備から、縫い中の手の置き方、トラブルの切り分けまで、ひと通り自分で回せる状態を目指します。難しい話に見えても、ポイントはいつも同じで「条件を揃える→試し縫い→小さく調整」なんですよ。
- まっすぐ縫いを安定させる視線と手の置き方
- カーブと角をきれいに通す止め方と回し方
- 縫い目種類と押さえ・糸調子の基本の組み立て
- 糸絡み・目飛びの原因チェックと最短の直し方
ミシンのステッチのやり方基礎
まずは「直線を安定させる」ことが最優先です。ここが固まると、カーブも角も、さらにトラブル対策も全部ラクになります。私が普段やっている“縫い始めの型”や、迷ったときのチェック順も含めて、基礎を一気に固めましょう。
ミシンステッチのコツ
ミシンのステッチがきれいに揃わないとき、実は「腕」より先に疑うべきものがいくつかあります。私の感覚だと、初心者のつまずきはほぼ準備不足と条件のズレが原因です。逆に言うと、縫う前に“正しい型”を作ってしまえば、ミシンは勝手に上手く見せてくれることが多いんですよ。ここ、地味だけど効きます。
縫う前に揃えるべき4つの土台
私が必ず見るのは、①針、②糸かけ、③糸端の長さ、④試し縫い。この4つです。針は消耗品なので、ちょっとでも「今日の縫い目が荒いな」と思ったら早めに交換します。糸かけは、押さえを上げた状態で上糸を通すのが基本。押さえを上げるとテンションが開いて糸が入りやすくなるので、結果として縫い目が安定しやすいです。
そして意外に大事なのが糸端。縫い始めの糸端が短いと、最初の1針で布の裏に吸い込まれ、裏側がぐちゃぐちゃ(鳥の巣)になりやすいです。目安として上糸・下糸ともに10〜15cmくらい出して後ろに流しておくと、トラブルが減ります。
私の「縫い始めの型」チェックリスト
- 針は素材に合う番手で、曲がりや欠けがない
- 上糸は押さえを上げて通し直した
- ボビンは向きと溝通しが合っている
- 上糸・下糸の糸端を後ろへ流した
- 本番と同じ布の端切れで試し縫いした
スピードは「遅ければ良い」じゃない
怖いからゆっくり…ってなる気持ち、めちゃくちゃ分かります。ただ、遅すぎると一針ごとに手が止まって、布が微妙に回転して縫い目がブレやすいんです。だから私のおすすめは「中くらいの速度で、一定テンポ」。速さ自体より、一定で踏めることが大事です。慣れるまでは、最初の2〜3針はゆっくり(手回しもOK)→軌道に乗ったら一定速度、これが安定します。
縫い代は“ガイドに乗せる”発想でいく
縫い代幅を毎回迷うと、縫い目も迷います。なので私は、押さえの端や針板の目盛りを「自分の定規」にして、布端をそこへ“置く”イメージで縫います。縫っている間は布を引っ張らない。押し込まない。送り歯が進む分だけ、手は添える。これで縫い目が揃いやすくなります。
無理に縫い続けないでほしいサイン
- 針がカンカン当たる音がする
- 布が進まず、前に押したくなる
- 裏側が急にモジャモジャになった
このときは一度ストップ。無理に踏むと針が曲がったり、糸が絡んで釜周りに詰まったりしやすいです。いったん戻って「糸かけ→針→ボビン→掃除」の順で落ち着いて確認しましょう。
試し縫いは「今日の正解」を作る作業
同じ糸調子ダイヤルの数字でも、布・糸・針が違うと縫い目は変わります。だからこそ、試し縫いで“今日の正解”を作ってから本番に入るのが、結局いちばん早いですよ。
ミシンでまっすぐ縫う方法
まっすぐ縫うって、ミシンの基本中の基本なんですが、実はここが一番つまずきやすいです。理由はシンプルで、針先を見すぎてしまうから。針先って動くので、見ていると目線も手も細かく揺れます。結果として布がじわっと回転して、縫い目が蛇行しやすいんですよね。ここ、気になりますよね。
視線は「針」じゃなく「ガイド」を見る
私がやっているのは、針そのものじゃなく、押さえの端や針板のガイド線に目線を置く方法です。布端をそのラインに沿わせるだけで、針は勝手にまっすぐ進みます。針は“確認するだけ”でOK。主役はガイドです。
手の役割は「送る」じゃなく「回転を止める」
初心者さんがやりがちなのが、布を前に押して“送ろう”とすること。でも送るのはミシンの仕事です。あなたの仕事は、布が左右に回転しないように支えること。イメージとしては、両手で布をふわっと挟んで「方向をキープ」する感じ。強く押さえない。引っ張らない。これだけで線が安定します。
まっすぐ縫いが安定する手の置き方
- 左手:布端がガイドから外れないように軽く誘導
- 右手:布が回転しないように支える(押し込まない)
- 長い布:机の上に広げて“垂れ下がり”を減らす
ズレたときは「一気に戻さない」
縫っている途中に「あ、ズレた」って気づいたとき、急に布を引っ張って戻したくなるんですが、これをやると縫い目がガクッと曲がって余計に目立ちます。おすすめは、2〜3cmかけて少しずつ軌道修正すること。車のハンドルと同じで、急に切ると不安定になります。
マスキングテープの簡易ガイドが強い
針板の線が見えにくい、布の柄で迷う、そういうときはマスキングテープでガイドを作るのが楽です。縫い代幅に合わせてテープを貼っておけば、布端をそこに沿わせるだけ。慣れるまでの補助としてはかなり優秀です。
練習は布より「紙」もアリ
糸をかけずに、紙に線を引いて針で穴を開ける練習も効きます。縫い目の結果に気を取られず、「目線の置き方」「手の添え方」に集中できるので、まっすぐ縫いの感覚が掴みやすいですよ。
ミシンのカーブ縫い方
カーブ縫いは、直線ができるようになった人ほど「勢いでいけるんじゃ?」って思いがちなんですが、実は逆で、カーブほど丁寧さが勝ちます。コツは、止めて整えること。きれいに縫える人は、止まるのが上手いんですよ。
基本は「針を刺して止める→布を回す→数針縫う」
カーブでは、針が布に刺さった状態で止めるのが大前提です。針が刺さっていれば布はズレません。押さえを上げて布の向きを少し変える。押さえを下げて数針縫う。これを繰り返します。特にきついカーブほど、この“小刻み運転”が仕上がりを決めます。
縫い目の長さは少し短めが扱いやすい
カーブが角ばるときは、縫い目の長さ(ピッチ)を少し短めにすると改善しやすいです。一般的な目安で2.0〜2.5mmあたりが標準寄りだとして、カーブは1.8〜2.0mmくらいに寄せるイメージ。もちろん機種や布によって違うので、端切れで試して「今日の正解」を作ってください。
カーブ縫いを安定させる3つの準備
- 縫うラインをチャコで軽く書いておく(目標があると迷いが減る)
- カーブがきついほどスピードを落とす(勢いで抜けない)
- 布を引っ張らず、針が刺さった状態で方向転換する
縫ったあとに必要になる「切り込み」も知っておく
カーブは縫うだけで終わりじゃなくて、縫ったあとに裏返す・開く工程がある場合、縫い代に切り込み(クリップ)を入れて形を整えることがあります。たとえば内側に曲がるカーブは、縫い代が突っ張りやすいので、縫い代に細かく切り込みを入れると表に返したときにきれいに丸く出ます。外側にふくらむカーブは、縫い代を少し削って厚みを減らすとスッキリします。
カーブでやりがちなNG
- 布を引っ張って無理やり曲げる(縫い目が波打ちやすい)
- 曲がりながらスピードを上げる(ラインから外れやすい)
- 針が上がった状態で布を回す(ズレてガタつきやすい)
カーブが苦手な人ほど、止まりたくなるんですが、それで正解です。止まって、整えて、また進む。これを“恥ずかしい”と思わずにやると、カーブはどんどん楽になりますよ。
ミシンの角の縫い方
角は、知っているか知らないかで差がつく代表格です。ミシンの角の縫い方は、基本的にピボットターン(針を軸に布を回す)で決まります。ここさえ押さえれば、ランチョンマットの角も、コースターの角も、バッグの底も安定してきます。
ピボットターンの手順を「型」で覚える
やることはシンプルです。角の曲がり点まで縫う→針を刺したまま止める→押さえを上げる→布を90度回す→押さえを下げる→縫い続ける。これだけ。ポイントは、角で止める位置を曖昧にしないことです。慣れないうちは、角の曲がり点に小さく印をつけておくと迷いません。
角で失敗しにくくなる小ワザ
- 角の手前はスピードを落として手回しも混ぜる
- 曲がり点に針が刺さる位置をチャコで目印にする
- 少し行き過ぎたら2〜3針戻って位置を合わせ直す
内側の角と外側の角で「仕上げ」が変わる
ここ、意外と見落としがちなんですが、角は縫い方だけじゃなく、縫った後の処理でも見た目が変わります。外側に角が出る場合(コースターの角など)は、裏返す前に角の縫い代を少し落として厚みを減らすと、表に返したときに角が出やすいです。逆に内側の角(箱型の内側など)は、縫い代に切り込みを入れて突っ張りを逃がすことがあります。
角が“丸くなる”ときの原因はだいたい3つ
角がピシッと出ずに丸くなるとき、原因は①縫い代の厚みが残りすぎ、②角で縫い止まり位置がズレた、③アイロンで整えていない、のどれかが多いです。特にアイロン。縫い終わったら、いったん縫い代を割る/倒すなど、アイロンで形を作ると仕上がりが別物になります。ミシンの力だけで形を作ろうとすると限界があるので、アイロンは味方にしてください。
「角はミシン+アイロン」で完成
角がきれいな作品は、だいたいアイロンが効いています。縫ってすぐ次に行きたくなるんですが、角ほど一呼吸置いて整えると、完成度が上がりますよ。
ミシンの縫い目種類
ミシンの縫い目種類は多く見えますが、初心者のうちは「使う頻度が高いもの」から押さえればOKです。私のおすすめは、まず直線縫いとジグザグ縫いを固めること。ここができると、作品の8割は作れます。飾り縫いは後からでも全然遅くないですよ。
直線縫いは「縫い合わせ」と「押さえ」で役割が違う
直線縫いって一種類に見えるんですが、実際は用途で考えると分かりやすいです。たとえば布同士をつなぐ縫い合わせは標準的なピッチで強度重視。見せるステッチ(押さえステッチ)は少し長めにすると既製品っぽく見えることがあります。しつけ代わりの仮縫いはピッチを長くして、あとで抜きやすくする。こうやって役割で使い分けると迷いが減ります。
ジグザグ縫いは「ほつれ止め」「伸び対策」「飾り」で使う
ジグザグ縫いは、布端のほつれ止めに使えるし、伸びる素材にも対応しやすいし、アップリケの縁取りにも使えます。ただ、ジグザグは振り幅とピッチの組み合わせで印象がガラッと変わるので、必ず端切れで「この布の正解」を作るのが大事です。ジグザグ縫いの細かい設定や布端の狙い方は、別でしっかりまとめています。必要なら初心者向けジグザグミシンのやり方も合わせてどうぞ。
縫い目種類を「目的」で選ぶ早見表
| 目的 | おすすめの縫い目 | 迷ったときの考え方 |
|---|---|---|
| 布をつなぐ | 直線縫い | 強度優先。試し縫いで糸調子を確認 |
| 縫い始め・終わりを固定 | 返し縫い | 2〜3針を重ねるのが一般的な目安 |
| 布端をほつれにくくする | ジグザグ縫い / かがり模様 | 布端を包む位置を端切れで調整 |
| 伸びる素材を縫う | ジグザグ / 伸縮縫い | 引っ張らず、波打つなら押さえ圧も確認 |
| 装飾を入れる | 飾り縫い | 薄紙や水溶性シートで送りを安定させる |
縫い目種類を増やすより、「その縫い目をきれいに出す条件」を揃えるほうが、仕上がりは早く上がります。最初は直線とジグザグを、気持ちよく出せるようにしていきましょう。
ミシンのステッチのやり方応用
基礎が固まったら、次は仕上がりの差が出る“道具と設定”です。押さえの使い分けや糸調子の考え方を知っておくと、縫い目がぐっと安定します。さらに、糸絡みや目飛びが起きたときも、落ち着いて戻れるようになります。
ミシン押さえの使い方
押さえ(押さえ金)は、地味だけど超重要です。布を送り歯に押し付けて、一定の圧で送るためのパーツなので、押さえが合っていないと布がズレたり、波打ったり、引っかかったりしやすくなります。逆に押さえが合っていると、ミシンが急に上手くなったみたいに感じることもありますよ。
まずは標準押さえを“正しく使う”が最優先
初心者のうちは、標準押さえ(ジグザグ対応の穴が広いタイプが多い)で十分戦えます。大事なのは、押さえを下げてから縫うこと。押さえが上がったままだと、上糸にテンションが掛かりにくくなって、糸絡みの原因になります。縫い始め前に「押さえ下がってる?」は、合言葉にしていいレベルです。
押さえ交換が必要になるのは「狙い」が変わるとき
押さえを替えるタイミングは、布の種類というより「やりたいこと」で考えると分かりやすいです。たとえばファスナーを縫い付けたいならファスナー押さえ。布端をきれいに一定幅で押さえたいなら段付き押さえ(エッジガイド系)。滑りにくい素材や重なりが多いならウォーキングフット(上送り)が役立つこともあります。
押さえ選びを迷ったときの考え方
- 直線・ジグザグ中心なら標準押さえでOK
- 「端を一定幅で縫いたい」ならガイド系押さえが便利
- 「滑る・引っかかる」素材ならテフロンやローラー系が効くことも
- 「厚みの段差」で止まるなら、押さえ水平化(当て布)を優先
針が押さえに当たらないか、最初に必ず確認
ジグザグや飾り縫いをするときは、押さえの穴が対応していないと針が当たって折れるリスクがあります。だから私は、最初の2〜3針は低速、必要なら手回しで「針が当たらないか」を確認します。これは安全面でも大事です。
押さえ周りで怖いのは「無理やり縫う」こと
布が進まないときに前へ押し込むと、針がしなって曲がったり、折れたりすることがあります。進まない原因は「押さえ圧」「布の厚み」「針番手」「糸」「送り」のどれかなので、無理やりではなく原因を一個ずつ外すのが近道です。
押さえを増やすのは“作りたいものが決まってから”でOK
便利な押さえはたくさんありますが、最初から揃えると迷いが増えがちです。作りたい作品が決まったときに、必要な押さえを一つずつ増やす方が失敗しにくいですよ。
ミシン糸調子の合わせ方
糸調子(テンション)は、縫い目の見た目と強度を決める超重要ポイントです。ただ、ここで沼りやすいのも事実。だから私は「いきなりダイヤルを回さない」を徹底しています。糸調子は最後の微調整。先に条件を揃えるほど、調整幅が小さくなって楽になります。
まずは条件を揃える:糸調子を触る前の“整地”
同じダイヤルの数字でも、糸の太さ・布の厚み・針の番手・縫い目のピッチが変わると結果が変わります。だから最初に、上糸を押さえを上げた状態で通し直す、針を新品にする、ボビンの向きと溝通しを確認する。この3点をやってから試し縫い。これが私の順番です。
糸調子調整の進め方(迷子にならない手順)
- 本番と同じ布の端切れで、同じ縫い目設定で試し縫い
- 表と裏を見て、どちらの糸が引っ張られているか判断
- 上糸調子を0.5〜1目盛りずつ動かして再試し縫い
- 納得できたら、その日の設定をメモしておく
症状から原因を当てると早い
糸調子の乱れは、症状にパターンがあります。たとえば、裏側に上糸がループ状に出るなら上糸が緩い可能性が高い。逆に表側が引きつって布が縮むなら上糸が強すぎる可能性がある。もちろん他の要因もあるので断定はしませんが、症状から当たりをつけると手が早くなります。
一次情報で確認したいときのおすすめ
機種差が大きい部分なので、正確な操作名や画面表示は取扱説明書がいちばん確実です。上糸調子の調整に関する説明は、メーカーの取扱説明書にも詳しく載っています。たとえばブラザーの取扱説明書では上糸調子の調整手順がまとめられています(出典:ブラザー工業 糸調子を調節する)。
下糸調子のネジは最終手段
ボビンケースの小ネジで下糸調子を動かせる機種もありますが、初心者のうちは触らない方が安全です。少し動かすだけでも結果が大きく変わるので、沼りやすいです。どうしても必要を感じたら、取扱説明書の指示に従うか、購入店やメーカーサポートに相談するのが安心です。最終的な判断は専門家にご相談ください。
よくある症状と見直しポイント
| 症状 | ありがちな原因 | まずやること |
|---|---|---|
| 裏側がループ状にモジャる | 上糸がテンションに入っていない / 上糸が緩い | 押さえを上げて上糸を通し直す→試し縫い |
| 表側が引きつって布が縮む | 上糸が強い / 糸が引っかかっている | 上糸調子を少し弱める→糸道の引っかかり確認 |
| 縫い目が不揃いでガタつく | 針が劣化 / 布を引っ張っている | 針交換→布を引っ張らない→速度を一定に |
| 厚いところだけ乱れる | 押さえが傾く / 針番手が合っていない | 当て布で水平化→針番手見直し→手回し併用 |
糸調子は「一発で決めよう」とすると難しく感じます。でも、端切れで小さく調整していけば、ちゃんと収束しますよ。焦らずいきましょう。
ミシン糸が絡まる原因
糸が絡まる、いわゆる鳥の巣。これが起きると「ミシン壊れた?」って不安になりますよね。でも、私の経験では、原因の多くは機械の故障ではなく、上糸が正しく掛かっていないか、縫い始めの動作のどちらかです。だからこそ、切り分け順を決めておくと復旧がめちゃくちゃ早くなります。
原因の本命は「上糸がテンションに入っていない」
押さえが上がったまま縫い始めてしまったり、上糸を通すときにテンション皿に糸が入っていなかったりすると、上糸が出放題になります。すると下糸側に糸が溜まって、裏がモジャモジャに。まずは押さえを上げて上糸を最初から通し直す。これが最初の一手です。
縫い始めの「糸端」と「最初の2〜3針」が命
縫い始めに糸端が短かったり、糸端を押さえずにいきなり踏むと、糸が布裏に巻き込まれて絡みやすいです。私は縫い始めだけは、上糸・下糸の糸端を軽く指で押さえて、最初の2〜3針をゆっくり踏みます。これだけで絡みが激減します。
糸絡みが起きたときの最短復旧手順
- 無理に引っ張らず停止。針を上げて布を外す
- 絡んだ糸を切り、上糸・下糸をいったん全部抜く
- 釜周りの糸くずを軽く掃除する
- 押さえを上げて上糸を通し直す
- ボビンの向き・溝通しを確認して戻す
- 糸端を後ろへ流し、最初の2〜3針は低速で再開
ボビンの巻きムラ・糸の劣化も地味に効く
ボビン糸が片寄って巻かれていたり、古くて毛羽立った糸を使っていると、糸の流れが不安定になって絡みの原因になります。特に安い糸が全部ダメって話ではないんですが、毛羽立ちが多い糸は釜周りにホコリが溜まりやすいので、絡みやすくなる傾向はあります。絡みが続くときは、ボビンを巻き直して、新しい糸で試すとあっさり直ることもあります。
絡んだ糸を「力で引き抜く」のはNG
力で引っ張ると、針や釜を傷めたり、布が破れたりすることがあります。絡みは切って解く。ここを徹底した方が安全です。
縫い始めのぐちゃぐちゃは、原因が複数絡むこともあるので、症状別に整理した記事も用意しています。必要ならミシン縫い始めがぐちゃぐちゃ?原因と直し方も参考にしてください。切り分けがかなり楽になりますよ。
ミシン縫い目が飛ぶ対処
縫い目が飛ぶ(目飛び)は、見た目も強度も落ちるので焦りますよね。私が一番言いたいのは、目飛びは「針を疑う」のが最短ということ。理由は単純で、針は消耗品で、しかも症状に直結するからです。針先が少し丸くなるだけでも、下糸を拾う動きが不安定になりやすいんですよ。
まずは針交換:番手と種類を素材に合わせる
厚地に細い針だと針がしなって拾いが悪くなりやすいし、伸びる素材(ニット)に普通針だと目飛びが出やすいことがあります。だから目飛びが出たら、まず針を新品に交換して、素材に合う番手・種類に寄せます。ニットならニット用(ボールポイント系)を試す価値は高いです。
目飛びが出たときの優先チェック順
- 針を新品に交換(素材に合う種類と番手)
- 上糸を押さえを上げて通し直す
- 糸調子が極端に強すぎ/弱すぎになっていないか確認
- 厚い段差は手回し併用でゆっくり通す
- 針板や押さえにバリ・傷がないか確認
厚いところだけ目飛びするのは「無理」が出ているサイン
段差(縫い代が重なる部分)だけ目飛びするなら、針が布を貫通するのに負けていたり、押さえが傾いて布が浮いていたりする可能性があります。ここで踏み続けると、針が曲がってさらに悪化します。厚いところは、当て布で押さえを水平にしたり、手回しで一針ずつ進めたりして、「無理をさせない」方向で対処するのが安全です。
異音がしたら即停止
カンッという音がしたり、急に重くなったりしたら止めましょう。針がピンに当たったり、押さえや針板に当たっている可能性があります。無理に踏むと針折れにつながるので、最初は低速、当たり確認は手回しも混ぜるのが安心です。
それでも直らないなら「機械側」の可能性もゼロじゃない
針交換、糸かけ直し、糸調子の見直し、釜周りの掃除までやっても改善しない場合は、釜と針のタイミングなど、ミシン本体側の可能性も出てきます。ここは無理に分解しない方が安全です。正確な情報は取扱説明書やメーカー公式の案内をご確認ください。迷う場合や不安がある場合は、最終的な判断は専門家にご相談ください。
ミシンのステッチのやり方と初心者簡単作品
最後は、練習を“作品”に変えていくパートです。私は、上達の近道は練習帳より小さい完成品だと思っています。完成するとテンションが上がるし、同じ工程を繰り返すことで手が勝手に覚えます。ここまで読んだ内容を、実際の手の動きに落とすために、初心者簡単作品で「反復」していきましょう。
まず作るなら「直線+角」が入る小物が最強
おすすめはコースター、ポケットティッシュケース、ランチョンマット。この3つは、まっすぐ縫い・角のピボットターン・返して押さえステッチ、という基礎が全部入っています。しかも失敗してもダメージが小さい。これが大きいです。
初心者簡単作品で身につくスキル対応表
- ポケットティッシュケース:短距離の直線で「ガイドを見る」練習
- コースター:角のピボットターンを反復して精度アップ
- ランチョンマット:長い直線と布の重み対策を体で覚える
- 巾着:直線+ひも通しで完成度が上がり達成感が強い
作品づくりで大事なのは「アイロン」と「試し縫い」
簡単作品ほど、実はアイロンが効きます。折り目を先に作るだけで、縫うラインが見えて迷いが減るんです。あと、同じ布の端切れで試し縫いをする。これも絶対。作品が小さいと「すぐ縫い始めたくなる」んですが、そこで試し縫いを挟むだけで失敗率がガクッと下がります。
「困ったら戻る場所」を決めておくと継続できる
作品づくり中にトラブルが起きると、心が折れがちです。でも、戻る順番を決めておけば復旧が早いです。私はいつも「糸かけ直し→針交換→ボビン確認→釜掃除→試し縫い」の順で戻ります。迷ったらこの順番で一つずつ外していけば、だいたい復帰できます。
下糸が拾えない系のトラブルは、チェックリスト化すると強い
下糸がすくえない、引き上げられない、といった症状は焦りやすいので、手順化しておくと落ち着きます。必要ならミシン下糸がすくえない直し方も合わせて参考にしてください。状況別にチェックしやすくまとめています。
そして最後に大事なこと。ミシンは機種差が大きいので、設定値や操作の細部は説明書がいちばん正確です。正確な情報は公式サイトや取扱説明書をご確認ください。安全面で不安がある場合、異音が続く場合、調整しても改善しない場合は、最終的な判断は専門家にご相談ください。
ミシンのステッチのやり方は、結局「条件を揃える→ゆっくり確認→少しずつ上げる」が勝ちパターンです。あなたのペースで、気持ちよく縫えるところから一緒に進めていきましょう。

